日本の元首相、村山富市氏が故郷の大分市内の病院で17日（金）午前に老衰のため死去した。享年101歳。地元放送局OBS大分が報じた。
1924年3月3日に大分市で11人兄弟の6番目として生まれた村山氏は、明治大学で学び、第二次世界大戦中には陸軍に召集された。終戦後、大分に戻り、日本社会党から政治活動を開始した。
国政に進出する前は、市議会議員や大分県議会議員を務めた。1972年には衆議院議員に初当選。その後、党内で全国委員長や予算委員長などの要職を歴任した。
1994年6月29日、村山氏は第81代内閣総理大臣に就任し、伝統的に対立してきた社会党と自由民主党の連立政権を率いた。その就任は、日本の社会主義政治における大きな転換点であり、日米安全保障条約の受け入れ、自衛隊の合憲性、そして国旗の使用を認めるという方針を打ち出した。
在任中の1995年、日本は阪神・淡路大震災とオウム真理教による地下鉄サリン事件という二大危機に直面した。初動対応の遅れに対して厳しい批判を受けた一方で、同年8月には「村山談話」を発表し、日本が過去の植民地支配と侵略によりアジア諸国をはじめとする他国に与えた損害と苦痛について、「深い反省」と「心からのお詫び」を表明したことで知られる。
村山政権は561日間続き、政治的課題と国家的危機に満ちた時期であった。2000年に政界を引退。2024年に100歳を迎えた際にはインタビューで次のように語っていた。
「100歳になったという実感はありません。自然体で生きることが大事だと思います。家族と穏やかに日々を過ごせることが幸せです。」
村山富市氏は、日本の過去と真摯に向き合い、謙虚さと平和を基調とした政治を推進した指導者として記憶されるだろう。
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